奄美諸島の奄美大島と徳之島の2島にのみ分布する固有種である。特異で原始的な形質を有すること、分布域がきわめて限定されていることなどから学術的にも重要視されている。分布域は奄美大島で約370km2、徳之島で約33km2、個体数は奄美大島で2,600〜6,200頭、徳之島で120〜300頭と推定されている。自然林の伐採、林道建設、河川改修、移入捕食者(マングース、イヌ、ネコ)がその存続を脅かしている。
背面が焦茶色、下面は淡い茶色を帯びた暗灰色の体色をしている。体重は1,300〜2,700g、頭胴長418〜510mm、尾長11〜35mm、後足長85〜92mm、耳長4〜45mm。目と耳介が小さく四肢が短い。爪は強大で穴掘りに適している。頭胴長はノウサギ(Lepus
brachyurus)と同等であるが、耳介と四肢は約半分である。
児島県の奄美大島(712km2)と徳之島(248km2)にのみ分布している。
レッドデータブック より引用