太平洋では最大の海鳥で、かつては日本南部から台湾島付近にかけてのいくつかの無人島に繁殖地があり、総個体数は数百万羽にのぼったと予想される。しかし、現在知られている繁殖地は、伊豆諸島鳥島と尖閣諸島南小島のみであり、総個体数は千数百羽のみと推定される。非繁殖期には北太平洋のアリューシャン列島やアラスカ沿岸に移動することが、洋上での観察や発信器を使った研究によって知られている。鳥島の燕崎では、火山性土砂の流入による卵や雛の被害を防ぐため、土止め等の営巣地保全作業が続けられている。また同時に、デコイ等を使って別の場所へコロニーを誘導する事業も進められている。