日本では鹿児島県の島嶼以南に分布する。河川渓流域に生息する。生息地の一部の河川では絶滅もしくはそれに近い状態になっている。生息地における多量の取水、ダム建設、工事による土砂の流入、業者やマニアによる乱獲、汽水域や周辺海域の汚染などに十分な注意・警戒が必要である。
頭は縦扁、体前部は円筒形、体後部は側扁する。口は下位でほぼ平行に開き、後端は眼中央下に達する。下顎より上顎が突出する。生時のオスの体色は淡赤色で、頭と第1背鰭下の体側は暗色、体後半に3暗色横線がある。メスは一様に淡黄色である。体長50mmになる。特徴的なオスの斑紋で他の日本産ボウズハゼ類(アカボウズハゼ属、ヨロイボウズハゼ属、ナンヨウボウズハゼ属、ボウズハゼ属)と容易に区別できる。同属のカエルハゼ(S.
leprurus)とは眼が大きい(カエルハゼでは小さい)、体前半部に大きな鱗がある(ない)などの特徴で明瞭に区別できる。
環境省 レッドデータブック”アカボウズハゼ” より引用