島根県の中海の中央に位置する大根島の洞窟で1931年に採集された2標本に基づいて1940年に記載された日本固有種。全長55mmになる。背鰭は1基。海に近い洞窟内の地下水(淡水〜汽水)に生息する。成魚のみ知られている。眼は退化、色素を欠くため生時はピンク色。胸鰭に遊離鰭条がない。頭が大きく、体長の27%。地下水中にすむトビムシ類を餌とする。長崎県五島列島福江島富江町からの本種の発見は1968年であった。大根島のものはすでに絶滅、五島列島のものも絶滅に瀕している。生息個体数はきわめて少なく、生物学的知見に乏しい。卵、仔稚魚が採集されないため、洞窟内で産卵するか否かは不明である。
背鰭鰭条数 I,9, 臀鰭鰭条数 I,10, 胸鰭鰭条数 15, 腹鰭鰭条数 I,5。無鱗。眼は退化し、胸鰭に遊離軟状がない。他の盲目性ハゼであるネムリミミズハゼ(L. dormitoris)やイドミミズハゼ(L. pallidus)に比べて頭が大きい。脊椎骨数は30〜31で、ネムリミミズハゼの36、イドミミズハゼの34〜35よりかなり少ない。