未記載ではあるが、関東平野の湧水域に局在する日本固有種。湧水の枯渇や圃場整備・都市化にともなう生息場所の消失により激減した。生息地は現在では埼玉県熊谷市の元荒川水系の1ヶ所を残すのみとなり、絶滅寸前である。
体はやや側扁した紡錐形で、頭部は丸く、尾柄は著しく低く、体高は大きく(体長の21〜25%)、最大全長はオスで約70mm、メスで約60mm、普通は約40mm以下で一生を終える。背鰭棘はVIII〜IX、鰭棘は短く、鰭膜は黄色素胞を備え橙黄色を帯びる。体側の鱗板は不完全で、尾柄部に4〜7枚があるのみ。体はくすんだ暗緑色で、体側に暗色斑が散在する。成熟するとオスは腹面を中心に黒ずむ。