全長約5cmで日本産タナゴ類の中ではもっとも小型であり、口髭はない。約1年で成熟し、寿命は約2年。側線は不完全で側線有孔鱗数は4〜5。背鰭分岐軟条数と臀鰭分岐軟条数はともに10〜12。鰓蓋後方に暗青色の斑紋が見られ、体側上には暗青緑色の縦帯が存在する。未成魚では、背鰭前縁に明瞭な黒斑が認められるが、オスでは成熟にともない消失する。成熟したオスでは、背鰭と臀鰭の外縁部、眼上部、上唇部が朱色となり、腹部の外縁部は黒色となる。メスでは婚姻色の代わりに短い産卵管が発達する。別亜種であるカゼトゲタナゴ(R.
a. atremius)は、本亜種に比べ体高がやや低いことと体側中央部の縦帯がやや細長い点で異なる。
環境省 レッドデータブック”スイゲンゼニタナゴ” より引用